今更説明不要な万能フライ
タイイング動画はこちらから→https://youtu.be/Z2g0hSACcuM
言わずと知れた、万能フライ。
浮かせてヨシ、沈めてヨシ。
投射性ヨシ、視認性ヨシ。
釣果ヨシ!
しかし、自分の中でこれほど形が決まっていないフライはありません。これまで動画に上げたフライは、”自分はこう巻く”というものがある程度決まっているのですが、このエルクヘアカディスだけは、
これまで様々な変遷を経て、経て、経て…それでも自分の中で正解のカタチが無いフライです。
ハックルの長さや密度、ウイングの分量、ボディ材の種類…。
このシンプルなフライを構成するわずかな要素に、かれこれ10年以上頭を悩ませています。
結局、オリジナルに忠実に巻くのが一番なのでしょうが、なんとな〜くイジりたくなる天邪鬼な僕。
そんな僕でも、唯一変えないのは、ハックルの上部をカットしないこと。
これは、ハックル上部とウイングの間に空気を抱くことで浮力がアップすると思っているから。
ただ、ハックル上部をカットすることを否定しているわけではありません。
カットすることで、スペントパターンのようにペタッとウイングが水面に張り付いてフライが流れていく…それはそれでオツではないか…。
ハックル上部をカットするだけで、簡単にシルエットが変えられるというのはなかなか面白いです。
他にもウイングは極力フレアさせないようにするか、敢えてフレアさせるか、はたまたその中間か…などなどこんなにシンプルなパターンなのに、選択肢は無限大。
何が言いたいかというと、ある程度のカタチの変化なら許容してくれる”懐の深さ”がエルクヘアカディスにはあるよね!っていうことです。だって、どんなカタチにしても釣れるんですもの。
だから、好きに巻けばいいのさ!っていうことです。
私的エルクヘアカディス変遷
フライフィッシングを始めたばかりの頃は、上の写真のような感じ。
ただ、ある日、ふと思う。
「あんまりアイギリギリでフィニッシュすると、ティペットを結ぶ時に邪魔だな…」
で、アイ側に少し余裕を残してフィニッシュするように。
さらに思う。
「ハックルって、レッグを模しているのだろうか。だとしたら、ハックルの量多くない?しかもフックポイント付近にハックル沢山あったら魚の口で弾かれてフッキング率悪くならない?」
そしてこんな感じにフックシャンクのアイ側半分にのみハックリング。
さらにさらに思う。
「浮力は損いたくないな…」
で、上の写真のカタチ。
フックシャンク全体にハックリングした後、後ろ半分のハックルの下側のみカット。ハックル上部を残す事で、先にも述べたウイングとハックル上部が空気を抱く特性を活かしながらも、水面下に突き出るハックルは、アイ側半分のみ。胸郭部から生えたレッグを表現しているつもりです。
ちなみに、YouTubeにアップした動画で巻いているのは、3枚めの写真の巻き方です。
他にも、ファイバーの短いハックルを、アイ側の狭い範囲にビッシリ密に巻いてみたり、ウイングの長さをボディの2倍以上の長さにしてみたり、ウイングをどっさり巻き留めてみたり…。
色々巻いて楽しんでいます。
今年の渓流シーズン開幕時には、どの巻き方が自分の中でしっくりきているか…僕自身わかりません…。
みなさん、
エルクヘアカディス、どうやって巻いていますか?